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ネウボラ研究会について

現在、国・市町村ともに、「少子高齢化」が最大の課題であるのは誰もが認識するところです。

国は、1990年の合計特殊出生率が1.57であった1.57ショック以来少子化対策をすすめてきました。

「育児をしない男を、父とは呼ばない」という厚生省が放った過激なキャッチ・コピーはみなさまも記憶されていると思います。

それ以来、エンゼルプランをはじめ多くの少子化対策が取られてきました。しかし、その後も出生率は低下を続けています。

そんな中、経済情勢の悪化や、ひとり親家庭の増加、実家や地域の繋がりの希薄化などにより子育て世代の孤立感、負担感が高まり、産後うつや児童虐待など多くの問題が起こっています。

あらゆる多くの子育て支援策をつくったにも関わらず機能していないということです。

その原因は二つに特定されると思います。

一つ目は、支援が当事者まで届いていないことです。妊娠・出産・子育てのその間の支援がそれぞれ進められているものの、行政の窓口や担当機関が異なっており、連携のとれた支援体制となっておらず、当事者まで届いていません。

二つ目は、育児不安です。核家族化や地域の結び付きの希薄化、父親の育児参加が不十分なことに伴い、妊産婦が孤立感や不安感を払拭できず、出産直後の健康面での悩みや育児不安を抱える状態となっています。 

そこで、国が注目したのが、出生率1.50を1.87までV字回復し、児童虐待死をほほ0%までにした、フィンランドのネウボラという、妊娠期から子育てまでの切れ目のない制度です。ネウボラとは「アドバイス・助言する場所」という意味です。

内閣府のまち・ひと・しごと創生総合戦略では子育て世代支援の柱として、このネウボラを参考とした子育て世代包括支援センターを据え、切れ目のない支援を実現することとしました。

そして、全国の市町村へこの子育て世代包括支援センターの設置を令和2年度末までの努力目標としています。

ネウボラの主な特徴は6つであり、

  1. すべての子育て支援のただ一つのワンストップ窓口で、ここへくると必要なすべての機関へつないでくれること。
  2. 警察や消防署と同程度に国民の誰もが知っている場所であること。
  3. 本当の切れ目のない支援であり、妊娠期から6歳までの期間、同じ保健師が同じ親子の担当を一貫して、継続する為に、実家より信頼されているケースもあること。
  4. 対話が支援の中心であり、月一回という頻度で面接による対話を行っていること。
  5. リスクのあるなしに拘らず誰もが妊娠したその時から、常時、当たり前に通う場所であること。
  6. 母子の心身の状態だけでなく、家族など母子をとりまく環境も把握していることなどですが、残念ながら現在各市町に設置された子育て世代包括支援センター(ネウボラ)には、これらの機能が十分整備されておらず、このままでは虐待防止と出生率回復への効果が期待できないのではと大変危惧しています。

これらのネウボラの機能をセンターに十分に取り入れられない理由としては、市町の財源不足とセンターに必要な保健師や助産師などの人材不足と考えられます。

幸い愛媛県には県立医療技術大学があり、ここで育成される保健師や助産師がセンターで活躍できるようになれば、センターの充実に大きく寄与します。また、国からのセンターへの支援拡大を働き掛け予算の拡充をはかっていきたいと考えています。