子ども虹情報センター長 川崎二三彦氏による虐待の歴史の全体像を俯瞰し、態様ごとに区分し、整理したものを読みました。

具体事例を改めて読むと現実の事とは思えないような悲劇に胸が痛み、読み進める事が出来ません。

ずっと以前から世間で虐待が騒がれ始めてから、、実を言うと、敢えてその様な記事やテレビ放映を見るのを避けてきた私でした。

興味本位で見聞きしたくないのと、聞くのが耐えられなかったからです。

でも、勇気を持って直視し、もう避けないと決意しました。

加害者は親である事が多く、それを責める意見は多いでしょう。

あまりに酷い場合や、人として親としてあまりに未熟すぎる場合や精神疾患などがあります。

しかし、それらを事前に察知し改善する事は困難ですし、昔はそんな人がいなかったかと言えばやはりいたのではと思います。

しかし、今の日本はあまりに人が弧になり、バラバラになり、その弧の隙間に隠された子どもが、誰からも気づかれず死に至ってしまっている気がします。

自然の法則に則った動物の世界ならそんな事はありませんが、人はその法則から外れた生活を文明生活として築いてしまいました。

そうなのなら、その中でも子どもが育つ仕組みを独自に築かないといけません。

親になったとたんに親の能力が備わる訳ではありません。

人としてまだ未熟な場合もあれば、生活に不測の事態が起こる場合もあります。そんな時は100%親ではいれなくなります。

男としてや女としてや、会社人としてや、親としての部分以外のウェイトが大きくなる時もあります。

そんな時でも周囲が支え子どもを守り育てる社会の仕組みに変えなければ、今の日本では、この悲劇が無くなる事はない様と思います。